前世体験と占い師:あなたの側頭葉が書いたフィクション
占いと前世体験は、同じ脳の働き
占い師の予言と、過去が見えるという「前世体験」は、同じ根から生えています。どちらも神秘的な霊能力ではありません。脳が情報を処理する中で生み出すフィクションなのです。
1. 占い師の成績がチンパンジーより悪い理由
韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領の弾劾をめぐって占い師100人を調べたところ、的中率は18%でした。はい・いいえをでたらめに当てるチンパンジーなら、50%ほど当たります。なぜこんなことが起きるのでしょう。人間の脳は、信じたいシナリオにしがみつく確証バイアスに陥るからです。
2. 前世は他人に導かれ、予言は自分で入り込む
前世退行は、施術者の「目を閉じて過去に戻ってください」という暗示に、脳が受け身で引っぱられていくことです。予言者とは、自分で自分を幻覚状態に入らせる能力を持った人です。
3. あなたのYouTube履歴が「神のメッセージ」になる
前世退行で人が「見る」場面は、かつて見た時代劇の一場面であることがよくあります。占い師も同じです。見聞きしたニュースやYouTube動画や掲示板の投稿が脳に保存されていて、あとで飛び出してくるのです。潜在記憶(クリプトムネジア)という現象のせいで、脳は情報の出どころを忘れ、それを神の声だと勘違いします。4. 脳は「わからない」に耐えられず、作話する
未来はもともと空白です。でも私たちの脳は、その空白がなんとか埋まって、はじめて安心します。欠けた情報を埋めるためにもっともらしい細部をこしらえ、完璧に見える論理を作り上げることを、作話(コンファビュレーション)といいます。裁判の判決や政変のような複雑な出来事でさえ、脳は自分で書いた物語で隙間を埋め、「確信」という偽物の結果を作り出すのです。
5. 「ほら、言ったとおりでしょう!」(後づけ解釈の罠)
一つでもたまたま当たれば、過去のあいまいな言葉が、今の結果に無理やり当てはめられます。「東から恩人が来る」と言っておけば、北東で何かあっただけで、脳は自分をだまします。「ほら、私の予言は当たったでしょう?」6. 本物だと感じさせる側頭葉
脳の側頭葉が刺激されると、空間や時間がゆがみ、霊的な存在を感じるような強烈な幻覚が生じることがあります。前世体験をした人が「私は本当にそこにいた」と確信するように、占い師も、自分の脳が発した偽の信号を「本物の未来」だと固く信じているのです。
これは信仰の問題ではありません。脳という機械の故障なのです。
結論として
予言とは、脳がすでに持っている過去のデータに個人的な偏りを混ぜて作った、精巧な偽シミュレーションにすぎません。MBTIとAIのほうが当たります。
他人の側頭葉に、自分の人生を賭けないでください。
ちなみに、私の長い経験では、いちばんよく当たる「予言」は、会話するように1時間以上祈り続けることから来ます。
問題は、体力のある人でさえ、内側からわいてくる抵抗や嵐のせいで、たいてい5分ももたないことです。
短く祈れば、前世体験と同じように、脳のフィクションにだまされます。
長く、長く祈れば、神の本物の一手がどんなものかがわかります。私の元恋人はこれを1週間以上続けて、数百万円規模のローンを解決しました。いつかそのことをシリーズで書くかもしれません。